今回は埼玉西武ライオンズの中堅野手を見ていきます。対象は2027年4月1日時点で25〜29歳の20人。2026年の一、二軍打撃成績から、主力としての貢献と来季への課題を整理します。長打を担ったネビンに加え、古賀悠斗の出塁が光った一方、日本人野手が打席数と打撃内容を両立する点には、まだ上積みの余地がありそうです。

1. 一軍で主軸となった選手について
この世代の打撃を最も強く支えたのはネビンでしょう。103試合428打席で21本塁打、48打点、OPS.826を記録しました。昨年の570打席から出番が減りながら、本塁打は同じ21本。21二塁打も放ち、長打率.489という数字に打線の中心を担う力が表れています。打率.265、出塁率.336も残しており、一発だけに頼らない点が魅力です。来季はこの打撃をより多くの試合で発揮できれば、得点力への貢献も大きくなるはずです。
カナリオは133試合529打席、16本塁打、54打点。この世代で最多の打席に立ち、シーズンを通して打線を支えました。ただ、打率.247、出塁率.304、OPS.706で、137三振は打席の25.9%と、めちゃくちゃ成績が良かったかといえばそうでもなかったです。
日本人野手では古賀悠斗の打撃内容が目を引きます。91試合235打席で打率.266、4本塁打、出塁率.352、OPS.724。26四球を選んでおり、安打以外でも塁に出られたことが強みでした。主軸というには打席数が限られますが、捕手登録の選手として打撃面からチームを支えています。来季もこの出塁を維持し、出場機会の中で確実に貢献してほしいところです。小島と共に打てる選手が捕手同士というのがちょっともったいなさを感じてしまいます。
平沢大河も91試合312打席に立ちました。昨年は一軍17打席で、その前のロッテ時代も苦しんでいただけに、今季はようやく報われた年になりました。現役ドラフトがあって良かったと思える存在です。打率.250、18二塁打、3本塁打、OPS.664と、強い打線を引っ張るには物足りなさもあるので、来季は更なる飛躍が欲しいところです。
2. 今後さらなる活躍が期待できそうな選手について
二軍の内容から一軍での活躍を期待したいのは蛭間拓哉です。201打席で打率.309、3本塁打、出塁率.368、OPS.799。18三振と17四球がほぼ同数で、打席の内容にも安定感が見られました。
ただ過去にレギュラーを掴みかけたことのある存在から考えると、二軍の成績からは期待できそうな選手ではあるもの、物足らなさは感じます。来年5年目ということで少しずつ後もなくなりつつあります。他の若手に刺激を受けつつ、ドラフト1位のポテンシャルを来年こそは発揮したいところですし、そうでなければ現役ドラフトやトレードの対象になってきます。
村田怜音は二軍338打席で10本塁打、38打点、打率.284、OPS.795でした。36四球を選び、出塁率.367を記録した点も好材料です。まとまった打席数で長打と出塁を示しており、一軍の右打者として楽しみな存在でしょう。ただ、74三振は打席の21.9%。一軍では10打席で無安打、5三振でした。わずかな打席数で実力を決めつけることはできませんが、一軍の投手に対してどこまで確実性を高められるかが、次の課題です。
児玉亮涼は二軍148打席で打率.315、OPS.756と結果を残しました。11三振に対して12四球という内容もよく、一軍3打席だけでは打撃を評価しきれません。野村大樹は二軍65打席で2本塁打、OPS.845。こちらも打席数が少ないため過大評価はできませんが、長打を見せた点は前向きに捉えたいです。
3. 期待に対して成績が伸びなかった選手について
打撃面で物足りなさが残ったのは西川愛也です。99試合321打席で打率.226、3本塁打、出塁率.258、OPS.574。昨年の打率.264、10本塁打から数字を落としました。今季は10四球にとどまり、安打が出ない時に出塁で補うことも難しかったといえます。三塁打は5本あり、持ち味を発揮した場面もありましたが、まずは打率と出塁率を戻し、一軍の打席を安定して任せられる打者になってほしいです。
林安可は一軍262打席で8本塁打を放った一方、打率.220、出塁率.294、OPS.675でした。二軍では67打席で8本塁打、長打率.800と強烈な数字を残しており、それをもっと一軍でも発揮したかったところです。65三振、三振率24.8%という課題を改善できれば、今季の8本塁打を上回る働きも期待できるかもしれません。
牧野翔矢は二軍76打席で打率.188、長打率.234。11四球は評価できますが、打撃で一軍昇格を後押しするには安打と長打を増やしたいところです。
4. 総括
2026年の中堅層は、ネビンの長打とカナリオの出場量、古賀悠斗の出塁が主な収穫でした。平沢が一軍の打席を増やしたことも、選手層を考えるうえで前向きな材料です。ただ、日本人野手で打線を大きく押し上げる存在は、さらに増えてほしいところでしょう。
その候補になるのが蛭間と村田であり、西川の復調や林安可の一軍への対応も進めば、打線の選択肢は広がります。中堅世代には、期待だけでなく一軍での継続した結果が求められます。来季は出塁と長打を両立し、主力の座を固める選手がどれだけ増えるかに注目したいです。そして若手世代の台頭に抗えるのかどうかも楽しみです。


コメント