前回に引き続き、日本ハムの打撃成績を分析していきます。今回は2027年4月1日時点で25〜29歳の野手16人と、投手登録ながら打撃でも出場した矢澤宏太の計17人。2026年の打線を支えた水野達稀、清宮幸太郎、万波中正、野村佑希がそろい、チームの得点力を考えるうえで重要な世代です。一、二軍の成績から、主力の強みと次に出場機会を増やしてほしい選手を整理します。

1. 一軍で主力となった選手について
大きく前進したのは水野達稀でしょう。132試合553打席で142安打、11本塁打、58打点、16盗塁。打率.289、OPS.783を記録しました。2024年の打率.220、2025年の.247から安打を重ねる力が上向き、打席数も昨年の332から大きく増えています。長打と走塁の数字も伸び、攻撃面で任せられる場面を広げた一年でした。来季はこの出場量と打撃内容を維持できれば、打線の軸としてさらに頼もしくなりそうです。ショートとして日本代表クラスになったといえるでしょう。
清宮幸太郎は135試合513打席で23本塁打、65打点。昨年の12本塁打から長打力を伸ばしました。打率は.272から.237へ下がったものの、49四球と13死球で出塁を補い、OPSは.722から.758へ上昇しています。がっちり主軸として活躍しましたが、清宮のポテンシャルからするとこれよりさらに上を目指して欲しいところです。
万波中正は119試合466打席で21本塁打、55打点、OPS.772。昨年とほぼ同じ打席数で、打率を.229から.257へ上げました。114三振は依然として多いものの、昨年の125三振から減っています。長打を保ちながら安打を増やした点は評価できますが、レギュラーに定着してからいい意味でも悪い意味でも成績がそこまで変わっていないので、もう一段階上を目指したいところです。
野村佑希は429打席で17本塁打、61打点を記録し、昨年の8本塁打から増加しました。ただしOPSは.723から.717とほぼ横ばいで、万波同様もう一歩上の成績が求められます。郡司裕也は381打席で50四球を選びました。打率.251、7本塁打と昨年より数字を落とした部分はありますが、安打が出ない時も四球で出塁できる点は強みです。田宮裕涼は289打席で打率.266、7本塁打、OPS.696。捕手登録の選手が打撃でも貢献できることは、打線の厚みにつながっています。
2. 今後さらなる活躍が期待できそうな選手について
吉田賢吾の長打は楽しみな材料です。一軍149打席で8本塁打、打率.269、OPS.820を記録し、もっと使われてもおかしくない成績を残しました。二軍でも141打席で打率.331、OPS.891と好内容です。昨年の一軍OPS.665から改善し、打席を増やす根拠を示した一年でしょう。
進藤勇也は160打席で8本塁打を放ちました。昨年は31打席で2安打、0本塁打だっただけに、大きな前進といえます。田宮にも引けを取らない打撃成績であり、来年のスタメン争いは激しいものになる予感がします。
宮崎一樹は二軍305打席で打率.296、4本塁打、OPS.811。46四球が44三振を上回り、10盗塁も記録しました。一軍では19打席で2安打、1本塁打と出番が限られています。二軍で一定の打席数をこなしながら出塁を示した点は、次の機会への期待につながります。奈良間大己も一軍250打席、5本塁打、OPS.672と、昨年の103打席、OPS.565から役割を広げました。来季はさらに出塁を増やしたいところです。
矢澤宏太は一軍122打席で3本塁打、6盗塁、OPS.662。二軍では90打席で3本塁打、10盗塁でした。長打と足の両方を見せていますが、一軍打率.217という課題もあります。リンは二軍107打席で打率.313、梅林優貴は127打席で打率.252。捕手陣の競争も続きそうです。
3. 期待に対して成績が伸びなかった選手について
水谷瞬は一軍217打席で打率.239、6本塁打、OPS.664でした。2024年のOPS.779、2025年の.795から数字を落とし、打席数も減っています。熾烈なポジション争いの中で再度存在感を発揮して欲しいところです。来季は一軍での55三振を減らし、長打を打てる打席を増やしたいところでしょう。
カストロは222打席で8本塁打を放った一方、打率.215、OPS.644にとどまりました。助っ人としては物足らず、この打席を他の選手に配分した方が良かったのではないかと思えてきます。五十幡亮汰も13盗塁を記録した一方、127打席で打率.224、OPS.526でした。走塁の働きは別に評価しつつ、打撃で出場機会を増やす余地がありそうです。
4. 総括
2026年の中堅層は、水野の安打と出場量の増加、清宮、万波、野村の長打が打線を支えました。吉田と進藤が限られた打席で8本塁打ずつ放ったことも、来季へ向けた明るい材料です。主力の存在感を保ちながら、出場機会の少ない選手が競争へ加わることで、打線はさらに厚くなりそうです。あとはやはり阪神の佐藤輝、森下のような突き抜けた成績が欲しいところです。
今後は本塁打数だけでなく、四球、三振、打席数も併せて見ていきたいです。水谷やカストロが二軍で示した長打を一軍へつなげ、宮崎が出塁力を発揮できれば、得点の形も増えるでしょう。中心選手の継続と次の打者の台頭、その両方を期待したい世代です。
出典:NPB公式 2026年一軍、NPB公式 2026年二軍、NPB公式 2025年一軍、NPB公式 2025年二軍、NPB公式 2024年一軍、NPB公式 2024年二軍、NPB公式 選手一覧


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